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いすみより愛をこめて

万祝と大漁絵馬

今月は本日(12/6)より20日まで開店しております。

本日はいすみ市民なら是非ご覧になっていただきたい展示会を紹介したいと思います。

いすみ市内にある田園の美術館(郷土資料館)にて開催されている「万祝と大漁絵馬」展(2023.1.9まで)です。

いすみ市の沿岸部は漁業が盛んだったことから、大漁祝い着である「万祝/まいわい」の文化が発達したと言われています。

万祝とは萬祝とも書き、文字通り大漁があった時にそれを祝い、感謝の為に作られた祝い着のことを指します。

船主から船員に反物して贈られ、船員の家人はそれを長着(現代で言う長ランのようなものでしょうか)に仕立て、翌年の正月に全員でそれを着て神社を詣でたと言う。何とも粋な文化が昭和の30年代まであったそうです。

その習慣もなくなり、今では作り手が2軒だけとなってしまいました。

商品は額装やのれん、珍しくはダンス用のジャケットなどとして注文があるとか。

大漁絵馬も見応えがあります。

絵馬をよく見ると、当時の漁法や庶民の服装、どんな思いで絵馬が作られたかを垣間見ることができます。

絵馬と言ってもとても大きく、個人的な願いを書く現代の絵馬とは異なり、根底に感謝の気持ちが込められていると思うと、見ていて良い気持ちになれます。

万祝も絵馬も共通するのは自然や人に対する感謝と願いです。

万祝と大漁絵馬、房総人のアイデンティティそのものです。是非ご覧になっていただきたいと思います。

願わくはいすみ市のホームページにデカデカとPRしてもらいたいなぁ。もったいなすぎる。関係者の皆さん、お願いします!

手しごとの美しさとやさしさ

お彼岸が近いので、森川さんの手桶を購入しました。

杉の赤身で作り上げられた桶は見た目が美しく、また手触りも良く、程よい油分もあって生活民具としてはもはや工芸品のようです。

桶を形成するR(湾曲具合)は専用の道具で調整し、板と板の間には竹で作った釘を打ち外れにくくなっています。それを森川さんが手で編んだ番線で締め上げて強度をつけます。

とっても専用のカンナで削り、手に馴染むよう優しく作られています。

2、3時間でできるものではなく、材料と対話しながら、道具を駆使して一つ一つ作り上げるのです。

森川さんにはお弟子さんがいらっしゃいませんので、この仕事も消えゆく運命にあります。

私たちはIT機器を使いこなしながら、生活を便利で豊かなものにしています。

その一方で、このような手仕事品に触れることにより、急ぎすぎる時間を止めて自分自身の心持ちを落ち着けることができます。

昨今の民藝ブームもこの精神性からくるものなのでしょうか。

墓参りが義務的な儀式にならないよう、道具から気付かせてもらっているような気がします。