取扱商品のご紹介

芝原人形(しばらにんぎょう)

芝原人形は、東京浅草の今戸人形を元に、明治初期から長南町芝原で作り続けられてきました。陶芸を学んだ千葉惣次氏は一時途絶えた芝原人形を復元し四代目を継承しています。粘土板を抜型に入れ、乾燥、素焼きし、胡粉をかけ、泥絵具で彩色します。素朴な味わいのある郷土玩具として知られています。

建具組子

いすみ市在住の最首さんは、千葉県指定伝統工芸・建具組子の作り手です。組子とは、釘を使わずに木を組み付ける技法で、建具や欄間(らんま)の格子などを構成する細い桟のことを言い、身近なところでは障子の縦横の桟も組子の一つです。最首さんは東京で修業した後、先代より伝統技法を受け継ぎ、非常に緻密で美しい組子を作ります。和室の減少と共にめっきり見なくなった組子ですが、日本家屋を引き立たせる、後世に引き継ぎたい素晴らしい技法です。

江戸独楽

東京で独楽作りの修業をされた太田さんは現在南房総市にて様々な独楽を制作されています。木は生き物ですので樹種や年輪、木質により同じ独楽を作っても技術次第で回り方や回っている時間に影響が出てしまいます。太田さんは回り方のバランスを考えながらロクロを回し、質の向上に努めています。また色とりどりの野菜独楽は飾っても回しても楽しい玩具です。

萬祝染め(まいわいぞめ)

萬祝長着は、大漁が2回以上続いたときに網元から網子や出入りの船大工などに送られたもので、めでたい絵柄を昔ながらの顔料を使って染め上げています。萬祝は舞祝・満祝とも書き、大漁祝の意味があります。次第にお祝いのときに揃って着る祝い着をさすようになりました。普通の大漁には手拭いを、桁外れの大漁には萬祝をつくりました。房総半島を発祥地とし、青森県から静岡県までの太平洋沿岸に普及しましたが、現在では日本国内に指折り数えるほどしか作り手がいません。

ガラス細工(硝子屋福)

ガラス作家の福田さんは睦沢町にて独力で築窯し、日夜ガラスと共に過ごされています。九十九里町の菅原工芸硝子㈱にて職人として携わった後独立、都内の百貨店や各地のギャラリー等で展示会も模様され精力的に制作に励んでいらっしゃいます。しなやかさと繊細さがありながらどことなくユーモラスな作風が日々の暮らしを潤してくれます。

房州うちわ

温暖な南房総は「うちわ」の材料となる良質な篠竹に恵まれています。漁師の婦人や老人の手内職として大正時代末期~昭和初期にかけて「うちわ」の生産地として発展してきました。全国でも最高と言われる安房地方の女竹を使用した丸柄の「房州うちは」は、竹の皮むきから始まる21の工程すべて1本1本が手作りです。房州うちわは千葉県で唯一、経済産業大臣指定の伝統的工芸品です。

絵本・版画

大原在住の日本画家、浅野さんは、ご主人の帰省に合わせて大原はだか祭りを見ていたところ、その魅力につかれ、ついには絵本『海に入るみこし』を作り上げてしまいました。祭りの準備から、迫力あふれる汐(しお)ふみ、夕暮れの大別れ式まで、御輿の絵や解説も併せて祭りの雰囲気が素朴な絵本で楽しめます。実際の祭りも見たくなるそんな一冊です。また、祭りの様子や人々の生活、草木や風景を素朴なタッチで描く版画も味わい深く、生活に彩りを添えてくれます。


陶器

大多喜町在住の明賀さんご夫妻は土をこね、登り窯で焚く薪を割り、窯に火をつけては次から次へと生活雑器を制作する日々を送っています。益子にて島岡達三氏に師事した後大多喜町に戻り、登り窯と半地下式穴窯を築窯。現在に至る。質実な作りに加え、使いやすさも重視した健やかな器の数々は、用として日々使う楽しさを味わせてくれると共に生活に潤いを添えてさえくれます。