季節季節の花を絵画のように配置して、額の中で再び咲かせます。
下地には立体感を損ねないようスポンジを敷き、その上から和紙で背景を作ります。
飽くまで花が主役ですが、時折木の枝も使います。木の枝は薄く切って配置するので手間が掛かるのです。
この押し花絵は北土舎の近所、衣料品のせきとくさんの店主、関さんのお母さまがお作りになりました。
ご主人を支えながらお店と家事を行き来する忙しい毎日、合間を縫うように没頭したのが押し花絵でした。
せきとくさんは今月24日をもって約70年の歴史を幕を閉じます。
店内を飾ってきたこの押し花絵もこれから出番が少なくなりそうです。
そこでご家族の希望により、これらの押し花絵をご興味ある方へお売りしたいとのことです。
作品は勿論のこと、作風に合わせて選ばれた額も映える逸品です。
歴史ある美術品とは異なりますが、一つのお店と共に歩んだ女性の軌跡です。
どうぞせきとくさんでご覧になってみてください。